双日【2768】が株式併合を行う?株式併合って何?投資家へのメリット・デメリットは?

資産運用

総合商社である双日が、6月の定時株主総会で、議案の1つに株式併合を挙げています。

議決された場合は2021年10月1日に株式5株を1株に統合するとのことです。

2021年9月30日時点の株式数が翌日、5分の1になることになります。

この記事では、そもそも株式併合とは何なのか、個人投資家へのメリット・デメリットは何なのか、といったところについて整理・深堀をしてみました。

株式併合とは

株式併合とは、複数の株式を1つに統合することです。

え?1株になっちゃうの?損しちゃうの?と心配になる方もいるかもしれませんが大丈夫です。

統合の前後で、保有する株式の合計の価値は変わりません

例えば、2株が1株に統合される場合を考えてみましょう。

1株あたり株価100円の株を100株持っていたとします。

資産価値は100円/株×100株=10,000円ですね。

2株から1株への株式併合によって株式の数は半分の50株になりますが、1株の価値は2倍の200円になります。

そのため、株式併合後は株価200円の株を50株持つことになります。

資産価値は200円/株×50株=10,000円となり、統合前と変わりません。

なぜ、株式併合するのか

有価証券上場規程で、株式の投資単位が「5万円以上50万円未満」になることを規定していることが理由のようです。

(望ましい投資単位の水準への移行及び維持に係る努力等)

第445条

 上場内国株券の発行者は、上場内国株券の投資単位が5万円以上50万円未満となるよう、当該水準への移行及びその維持に努めるものとする。

 追加〔平成21年8月24日〕

日本取引所グループウェブサイト(http://jpx-gr.info/rule/tosho_regu_201305070007001.html)からの引用。2021年6月1日アクセス

規定上は努力義務のようですが、双日が上場している東京証券取引所(東証)のウェブサイトによると、東証ではこの規定に基づき、個人投資家が投資しやすい環境を整備するために、投資単位を「5万円以上50万円未満」にすることを明示しています。また、特に50万円以上になる場合は、「5万円以上50万円未満」にすることを義務付けているようです。

投資単位とは、その株式を購入する時の最低価格のことです。

単元株式数×株価で計算されます。

例えば今回株式併合を議案に挙げた双日の場合、

単元株式数は100株、株価が331円(2021年5月14日時点)なので、

100株×331円/株=33,100円

となります。有価証券上場規定の「5万円以上50万円未満」に収まっていない状況ですね。

今回の株式併合により1株当たりの株価が5倍になるため、購入時の最低価格を単純計算すると、

33,100円×5=165,500円

となります。「5万円以上50万円未満」に収まりますね。

単元株式数というのは、議決権の行使が認められる株式数で1,000株以下の範囲であれば、会社側で自由に設定できるようです。ただ、東証では過去、単元株式数100株への移行を進めていたようで、現在株式を購入しようとすると、どこの企業も100株単位で購入することになりますね。

株式併合による個人投資家のメリット・デメリット

結局、株式併合による個人投資家のメリット・デメリットって何なの?という方のために、私なりに整理してみました。

メリット

株主への還元が増加する…かも

個人投資家へのメリットは正直なところ分からなかったため、若干無理やり感があります。株式併合は、少数しか株式を持たない株主を追い出し、株主数を少なくする効果があるので、企業の株主管理コストを低下させる効果があるといわれています。それにより、企業のコストが低下すると、間接的に残った株主への還元が増加する…かもしれません。

デメリット

議決権が減るまたは無くなる場合がある

議決権は単元株式数ごとに与えられます。これは株式併合後も100株のままなので、株式併合により所有株式が減少すると、その分、議決権が減るまたは無くなることになります。

市場で売買ができなくなる場合がある

市場での株式の売買は単元株式数である100株単位で行われるので、端数となる部分については市場での取引ができなくなります。ただ、証券会社などを通じて売買はできるようです(詳細未確認)。

株主でなくなってしまう場合がある

当たり前と言えば当たり前ですし、対象になる人はそれほど多くないと思いますが、株式併合により所有株式が1株未満になる場合は、議決権を失うどころか、株主でさえなくなってしまいます。

私の場合

私は双日の株を100株しか持っていません。そのため、株式併合された場合は5分の1の20株となり、単元株式未満となってしまいます。

そのため、すべて売却するか、400株分買い増しするかを判断する必要があります。

(2021年8月15日追記)
最終的に買い増す判断をしました。理由などは以下の記事にまとめています。

双日【2768】を買い増しました!その理由
...

最後に

いかがでしたでしょうか?

株式併合、言葉や基本的な考え方は聞いたことがありますが、少し深堀をしてみました。持ち株が併合されて、単元株式未満になる可能性のある方、参考にしていただけると幸いです。

株式併合による個人投資家にとってのメリットをご存じの方、いらっしゃれば教えてください(笑)



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