私はヤマダホールディングス(ヤマダHD)の株を持っています。理由は優待目的です。
あの日本最大手の家電量販店チェーンであるヤマダ電気の持ち株会社ですね。
銘柄名は、元々の「ヤマダ電機」から、最近「ヤマダHD」に変更になったと記憶しています。
株主優待銘柄として有名な銘柄でしたが、いつの間にか変更していた上、改悪していました…。
そこで、以下のような疑問を持つ方向けに、本記事を書いてみました。
- ヤマダHDの株主優待がどのように変更したのか?
- 結局、ヤマダHD株は保有した方がいい?売却した方がいい?
ヤマダHDの株主優待の変更内容
2021年2月4日付のヤマダHDのプレスリリースに整理されていた情報を基に説明します。
変更前
以前の優待内容は以下の内容でした。
例えば、ヤマダHDの株を100株を保有している場合
(優待目的であれば、100株持ちの方が多いと思いますので)
6月に1,000円分、12月に2,000円分、合わせて、年間で合計3,000円分
の株主優待券がもらえます。
さらに、長期保有者に対しては上乗せがされます。
100株を保有している場合、1年以上保有していると、
6月に1,500円分、12月に500円分、合わせて、年間で合計2,000円分の上乗せ
2年以上保有していると、6月にさらに追加で500円分の上乗せがありました。
100株持っているだけで、年間で最大5,500円分の株主優待券がもらえていたんですね。
変更後
現在の株主優待は以下のような内容になっています。
例えば、ヤマダHDの株を100株を保有している場合
6月に500円分、12月に1,000円分、合わせて、年間で合計1,500円
以上です。
長期保有のメリットはなくなってしまいました。
年間3,000~5,500円分だった株主優待が、半分以下の1,500円になってしまいました。
結局、保有かリリースか?検証・考察してみた
上記の内容を見て、ヤマダHD株に絶望したあなた、ひとまず落ち着いてください。
株主優待は半分以上の減額になっているので明らかに改悪していますが、プレスリリースでは、変更理由を以下のように記載しています。
この度、株主の皆様に対する利益還元の公平性及び株主配当と株主優待とのバランス等という観点から、 総合的に検討を重ねた結果、現行の株主優待制度を変更させていただくことといたしました。
株式会社ヤマダホールディングスの2021年2月4日付けプレスリリース(https://www.yamada-holdings.jp/ir/press/2021/210204.pdf)より引用・2021年6月3日アクセス
「株主配当と株主優待とのバランス」と書かれていますね。この二点を比べると何か分かるかな?と思い、以下の時点の株価と配当を基準にして、株主優待変更前後の比較をしてみました。
- 株主優待変更前:株価は2020年3月末日、配当は2020年3月期のもの
- 株主優待変更後:株価は2021年3月末日、配当は2021年3月期のもの
ちなみに、各時期に該当する株価と配当は以下となります。
- 株価:2020年3月31日の終値が431円、2021年3月31日の終値が597円、
- 配当:2020年3月期の配当が10円/株、2021年3月期の配当が18円/株
これらを踏まえて、株主優待変更前後で、株主優待と株主配当と合わせた利回りを計算してみました。なお、端数が発生する場合は、小数第3位を四捨五入しています。
変更前
株主優待の利回りは以下のように計算できます。
100株を1年未満保有している場合
3,000円÷(431円/株×100株)×100=6.96%
100株を1年以上2年未満保有している場合
5,000円÷(431円/株×100株)×100=11.60%
100株を2年以上保有している場合
5,500円÷(431円/株×100株)×100=12.76%
株主配当による利回りは以下のように計算できます。
10円÷431円×100=2.32%
合計すると、
100株を1年未満保有している場合
6.96%+2.32%=9.28%
100株を1年以上2年未満保有している場合
11.60%+2.32%=13.92%
100株を2年以上保有している場合
12.76%+2.32%=15.08%
株主優待と株主配当を合わせて、年間9.28%~15.08%の利回りとなります。
変更後
株主優待の利回りは以下のように計算できます。
1,500円÷(597円/株×100株)×100=2.51%
株主配当による利回りは以下のように計算できます。
18円÷597円×100=3.02%
合計すると、
2.51%+3.02%=5.53%
株主優待と株主配当を合わせて、年間5.53%の利回りとなります。
長期保有のメリットがないので、1パターンのみです。
変更後は、配当率が増加しているものの、株主優待と株主配当を合わせると、変更前の株主優待にも劣る還元率になっています。また、株主配当については、特定口座や一般口座などの場合、受け取り時に20.315%の税金が引かれるため、変更前後の差はさらに大きくなります。
一方で、株主優待券は500円分の券を複数枚受け取る形になるのですが、1,000円以上の買い物をしないと500円分の券を使うことができません。その意味では、人によっては使いづらさを感じる方もいるかもしれませんね。それなら還元率は下がっても現金でもらった方がよい、と考える人もいるかもしれません。
一点お伝えしたいのですが、変更後の総還元率5.53%って、決して低いものではないです。
というか、最大で15%を超える変更前の還元率が異常に高いだけで、全然高い方なはずです。
結局のところ、ヤマダHDの株を保有し続けるか手放すかは、「普段、ヤマダ電機をどれだけ利用するのか」「優待券という形よりも現金を好むのか」といった、ご自身の環境や趣向に応じて選択されるのがよいと思います。
また、もちろん優待部分だけでなく、業績や株価の推移も確認していく必要があります。上記の計算も、ある時点を切り取って計算しただけなので、その点はご留意ください。
これらの内容を踏まえて、私は今のところ、この銘柄を継続して保有するつもりでいます。
最後に
いかがだったでしょうか?
若干、旬が過ぎた内容になってしまったかもしれませんが、私のように「今回の変更知らなかった!」という方など、ご自身で判断する際に参考にしていただると嬉しいです。
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